人事労務トピックス

「新型コロナウイルス関連倒産」(帝国データバンク動向調査より)

◆調査概要
新型コロナウイルスの感染症対策として、テレワークが一気に普及しました。全国各地で新しい働き方が広まっています。そんな折、総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社が、会社員を対象に実施した「テレワークに関する意識・実態調査」について発表した内容をまとめています。
※ハイブリッドワークとは、テレワーク(オンライン)と出社(オフライン)を組み合わせた働き方のこと
・調査期間:2020年9月12日~13日
・調査対象:20~60代の会社員400名(一般社員210名、部下のいる管理職190名)

◆働き方による意識
1 効率的に仕事ができているか
「ほぼ在宅」76.4%、「ハイブリッドワーク」76.9%、「ほぼ出社」62.9%と、ハイブリッドワークの人が最も高い。
2 会社に対して愛着・信頼を感じているか
「ほぼ在宅」51%、「ハイブリッドワーク」72.3%、「ほぼ出社」60.2%と、ハイブリッドワークの人が最も高い。
3 社内の同僚や先輩、上司と円滑なコミュニケーションが取れているか
「ほぼ在宅」58.8%、「ハイブリッドワーク」69.2%、「ほぼ出社」62.7%と、ハイブリッドワークの人が最も高い。
4 テレワークをすることによる生産性の変化
在宅勤務者 テレワークをすることにより生産性が上がったと感じる割合:58.4%

■テレワークで、自身の生産性が上がった理由TOP3
第1位「集中して作業をする時間が取りやすくなった(65.5%)」
第2位「移動の時間が減った(63.2%)」
第3位「自分の裁量で仕事を進められるようになった(43.7%)」

■テレワークで、自身の生産性が下がった理由TOP3
第1位「社内の同僚や後輩、上司と円滑なコミュニケーションが取りづらい(51.6%)」
第2位「テレワークで働く環境(仕事場)が整っていない(48.4%)」
第3位「仕事を進めるうえでの確認などが非対面なので難しい(33.9%)」
管理職 部下がテレワークをすることによって生産性が上がったと感じる割合:44.1%

■テレワークで、部下の生産性が上がった理由TOP3
第1位「集中して作業をする時間が取りやすくなった(62.3%)」
第2位「移動の時間が減った(49.1%)」
第3位「部下の裁量で仕事を進められるようになった(43.4%)」

■テレワークで、部下の生産性が下がった理由TOP3
第1位「社内の同僚や後輩、上司と円滑なコミュニケーションが取りづらい(52.2%)」
第2位「テレワークで働く環境(仕事場)が整っていない(41.8%)」
第3位「仕事を進めるうえでの確認などが非対面なので難しい(40.3%)」

 テレワークにより、パフォーマンスが上がったと感じる社員が58.4%いるのに対し、仕事ぶりを感心しない管理職が55.8%いるという結果が出ています。
総合的には、ハイブリッドワーク型での働き方が理想的という結果になっています。職種や業態によって異なりますが、これからニューノーマルといわれる働き方が中心になってくるのは間違いありません。会社にとっても社員にとっても最適な働き方の模索が続くことになるでしょう。
【パーソルプロセス&テクノロジー(株)「テレワークに関する意識・実態調査」】

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高橋 邦名(たかはし くにかた)

(株)高橋賃金システム研究所 代表取締役/多摩労務管理事務所 代表。 社会保険労務士。賃金体系を専門に、労務管理制度の策定から定着、人材の開発・育成という従業員を活かす『活人コンサルティング』をテーマに活動し、人事から経営を支援する。セミナー講演多数。「『社長、やりましょう!』と社員が言いだす経営」(H&I)、「CSR時代のミッションマネジメント」(泉文堂)、「人を活かせば、企業はまだ伸びる」(鳥影社)他多数。

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