人事労務トピックス

副業制度をどうしますか?

◆骨太方針にも明記された副業・兼業の促進
政府がまとめた「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太方針)にも、副業・兼業の促進に関して、労働時間の把握・通算に関する現行制度の適切な見直しについて明記されています。副業・兼業が珍しいものでなくなる時代が、すぐそこまで来ているようです。
いくつかの調査結果から、企業側・従業員側の現状・意向が垣間見られます。

◆従業員側の現状・意向
2019年度の新入社員は、会社に副業制度があった場合、64.0%が利用したいまたはどちらかといえば利用したいと考えているようです(産業能率大学総合研究所「2019年度新入社員の会社生活調査」)。
また、有職者の58.1%が、副業をしている・したいとの調査結果もあります(インテージリサーチ「副業に関する意識調査」)。なお、この調査はアンケートモニターやネットオークション等のどちらかというと軽い副業も含まれているようです。具体的に副業や副収入を得ることを意識した活動を実際にしている人が約19%、今後してみたいと思っている人が約40%ですので、まだそれほど実際に副業をしている人は少ないようです。

◆企業側の現状・意向
一方、副業制度の導入状況は、約8割の企業が未導入だとしています。制度のある企業でも利用率が50%以下となっている企業が9割を占めるようです(産業能率大学「2019年中小企業の経営施策」)。現状では、人材不足で本業で手一杯というところでしょうか。
また、別の調査(パーソル総合研究所「副業実態・意識調査結果(企業編)」)では、副業を認めている企業(条件付きを含む)も、全面禁止としている企業もそれぞれ50%となっています。副業を許可している企業でも、ここ3年以内に許可を開始した企業が52%となっており、副業許可の動きが増加傾向にあることがわかります。
さらに、副業を全面許可した企業では、条件付きでの許可よりも会社へのロイヤリティ、本業のパフォーマンスが高まることがわかり、メリットは大きいとしています。
そうしたメリットは、会社による副業時間の把握、副業のやり方等についてのアドバイス、社内ツールを使用した全社への共有を行うことで効果が高まるという結果が出ており、従業員任せではなく、企業が積極的に対策を行い、副業をバックアップすることが重要なようです。

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高橋 邦名(たかはし くにかた)

(株)高橋賃金システム研究所 代表取締役/多摩労務管理事務所 代表。 社会保険労務士。賃金体系を専門に、労務管理制度の策定から定着、人材の開発・育成という従業員を活かす『活人コンサルティング』をテーマに活動し、人事から経営を支援する。セミナー講演多数。「『社長、やりましょう!』と社員が言いだす経営」(H&I)、「CSR時代のミッションマネジメント」(泉文堂)、「人を活かせば、企業はまだ伸びる」(鳥影社)他多数。

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