人事労務トピックス
8.252017
いま、中小企業がとるべき人材戦略とは (3)構造的な人材難の時代が到来
かつての高度成長時代は、人口の増加が日本経済の成長を支える重要な要素となりました。しかし、GDPは消費の総和であり、いまや、少子高齢化に伴う労働人口の減少がGDPの縮小を招く情勢となっています。
こうした中、中小企業こそ人材を育成する取り組みが重要性を増しています。中小企業は人材の入れ替わりが激しいのが通例ですが、かつての高度成長時代は、人が辞めても新規募集をかければ代わりの人材を採用することができました。ところが現在は、求人を行ってもなかなか求職者が集まらず、辞めた人間を補充することも簡単な話ではありません。労働人口の減少に比例して優秀な人材の絶対数が減っており、大企業でも10点満点の人材はなかなかとれないのが現状です。そうは言っても、大企業には比較的優秀な人材が集まりますが、特に3K 、4Kといわれるような中小企業にはなかなか応募者が来ません。こうした傾向は一過性のものではなく、中小企業の人材募集は今後一段と厳しさを増してくると考えられます。
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高橋 邦名(たかはし くにかた)
(株)高橋賃金システム研究所 代表取締役/多摩労務管理事務所 代表。
社会保険労務士。賃金体系を専門に、労務管理制度の策定から定着、人材の開発・育成という従業員を活かす『活人コンサルティング』をテーマに活動し、人事から経営を支援する。セミナー講演多数。「『社長、やりましょう!』と社員が言いだす経営」(H&I)、「CSR時代のミッションマネジメント」(泉文堂)、「人を活かせば、企業はまだ伸びる」(鳥影社)他多数。
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