人事労務トピックス

仕事・子育てへのコロナ禍の影響(連合調べ)

◆コロナ禍の働き方への影響
全回答者(1,000名)に、新型コロナウイルス感染拡大によって働き方にどのような変化があったか聞いたところ、「働き方に変化はない」が53.3%で最も高くなった一方、「テレワーク勤務を行うようになった」は24.6%、「時差出勤を行うようになった」は15.1%、「労働時間が減った」は14.8%、「労働時間が増えた」は5.9%、「副業・兼業をはじめた」は3.2%となりました。働き方に変化があったという人の中では、感染症対策として、テレワークや時差出勤を行うようになったという人が多いようです。年代別に見ると、「テレワーク勤務を行うようになった」と「時差出勤を行うようになった」は上の年代ほど高くなる傾向が見られ、最も高くなった50代では「テレワーク勤務を行うようになった」は37.8%、「時差出勤を行うようになった」は22.2%となりました。

◆コロナ禍による保育園・幼稚園休園時、日中の子どもの面倒は誰が見たか
コロナ禍により保育園や幼稚園が臨時休業となっていたときの子どもの世話の状況について聞きました。保育園・幼稚園に通っている子どもがいる人(828名)に、新型コロナウイルス感染拡大によって、保育園・幼稚園が休園になっていたとき、自身の家庭では、日中、誰が子どもの面倒を見ていたか聞いたところ、「自分」(60.9%)が最も高く、「配偶者・パートナー」(54.7%)、「自分や配偶者・パートナーの親」(18.4%)が続きました。男女別に見ると、男性では「配偶者・パートナー」(84.5%)、女性では「自分」(79.1%)が最も高くなりました。
では、日中に子どもの面倒を見ていたとき、どのように対応していた人が多いのでしょうか。日中の子どもの面倒を自身で見ていた人(504名)に、新型コロナウイルス感染拡大による保育園・幼稚園の休園時、日中の子どもの面倒を自身で見ていたとき、どのように対応したか聞いたところ、「在宅勤務を行った」(29.2%)が最も高く、次いで、「年次有給休暇を取得した」(25.0%)、「年次有給休暇以外の有給休暇を取得した」(18.7%)となりました。在宅勤務制度の活用や有給休暇の取得で対応していたという人が多いようです。男女別に見ると、男性では「在宅勤務を行った」が45.0%と、半数近くとなり、女性では「欠勤して対応した」が18.3%と男性(6.3%)の3倍になりました。

◆コロナ禍以降、子育てにかかわる時間は変わったか
コロナ禍は子育てにかかわる時間にどのような変化をもたらしたのでしょうか。全回答者(1,000名)に、新型コロナウイルス感染拡大以降、子育てにかかわる時間はどのように変わったか聞いたところ、「非常に増えた」は9.7%、「やや増えた」は38.1%で、合計した『増えた(計)』は47.8%、「以前と変わらない」は49.2%となりました。外出自粛や保育園・幼稚園の臨時休業などにより、子どもと一緒にいる時間が増え、育児に携わる時間が長くなったという人が多いのではないでしょうか。男女別に見ると、子育てにかかわる時間が増えた人の割合は、女性では51.8%と、男性(43.8%)と比べて8.0ポイント高くなりました。

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高橋 邦名(たかはし くにかた)

(株)高橋賃金システム研究所 代表取締役/多摩労務管理事務所 代表。 社会保険労務士。賃金体系を専門に、労務管理制度の策定から定着、人材の開発・育成という従業員を活かす『活人コンサルティング』をテーマに活動し、人事から経営を支援する。セミナー講演多数。「『社長、やりましょう!』と社員が言いだす経営」(H&I)、「CSR時代のミッションマネジメント」(泉文堂)、「人を活かせば、企業はまだ伸びる」(鳥影社)他多数。

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